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変化する新幹線の色―さくら

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変化する新幹線の色―さくら

――カラーマーケティング研究会では テーマを決めて「ある色」を定点観測したり、 話題の色、旬の色、気になる色を取り上げてその効果を検証しています――


九州新幹線が全線開通してから5カ月が過ぎました。新しい車両「さくら、みずほ」の外観の色は白ではなく「白藍色」。 また同じ頃、東北新幹線に登場した「はやぶさ」の外観は鮮やかなグリーンとピンクです。
新幹線の外観は白が当たり前だと思っていたのに変化しているのですね。

新幹線は当初は「どうしたら多くの乗客を早く運べるか」という目標を持っていましたが、今は「どうしたら乗客 に快適に過ごしてもらえるか」「どうしたらこの新幹線に乗ってみたいと思わせられるか」という目標に 変化しています。 つまり単なる移動手段というだけでなく、移動する前も移動中も楽しめるように考えられているのです。
今回は変化する新幹線のカラーウォッチングしてみました。まずは「さくら」からレポートします。


新幹線さくら
新幹線さくら
コンセプト「凛」「和」「ユニバーサル」
外観流線型の形状、全体が「白藍色」
インテリア品格のあるインテリア。本物の木材を使用。
●グリーン席シートは濃藍(こいあい)色、通路は金色の花唐草模様。
●指定席シートは濃菜種(こいなたね)色の遠山模様を使って山並みを表現。
●自由席シートは桜の花柄と青の市松模様の2色を用意。

新幹線さくら 写真では白に見えますが、”のぞみ”の白と比べるとやや青みがかっているのがわかります。 青磁からヒントを得たという白藍色は曇りの日や朝夕は青みが増してみえるそうです。

《check》 ⇒⇒⇒ これはプルキンエ現象と呼ばれるもので、人間の眼にある視細胞の特性上、薄暗くなってくると感度が 落ちる長波長光の色(赤、橙、黄)はくすんで見えてきます。 逆に短波長光の色である青は、より明るく鮮やかに見えてくる」という現象のことです。
ちなみにこの現象を考慮してつくられているのが、車に乗って目にする「青い色の道路案内板や指示標識」です。 夕方など暗くなっていく時間帯でも見落とすことを少なくするため、青が使われているのです。


新幹線さくら新幹線さくら新幹線さくら

インテリアはコンセプトにもある「和」を表現しています。木を使うことで自然や温もりを感じられますし、伝統的な色や柄 は日本らしさ、深み、落ち着きなどを感じさせます。
指定席のシートは濃菜種(こいなたね)色で山並みを表現。グリーン席のシートは紺でも藍でもないその間の濃藍を使うなど繊細な色使いこだわっています。

《check》 ⇒⇒⇒ 伝統色とは古来より日本人が様々な色に気付き、名づけ、受け継いできたものなのです。
例えば「琥珀(こはく)、うぐいす色、瑠璃(るり)色、利休鼠(りきゅうねず)」など、自然や文化などから 名づけられており、色名の豊かな表現も興味深いです。

次回は「みずほ」をレポートします。

参考資料
 ・雑誌「新幹線」2011 Winter
 ・ぼくは「つばめ」のデザイナー 九州新幹線800系誕生物語
 ・おもしろくてためになる色の雑学事典
 ・色彩検定公式テキスト
 ・JR九州、JR東日本 ホームページ・ニュースリリース
 ・日経トレンディネット

※ 内容はレポーターの意見であり、メーカー等とのタイアップはありません。


2011.8.25 カラーウオッチャー 河北浩江

カラー戦略(カラーマーケティング)、ユニバーサルカラーのビジュアルカラー研究所(福岡)

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